賃貸のお部屋探しをする際、どんなことをチェックしていますか?部屋の間取りや家賃、立地条件などがよくあげられるかと思いますが、意外と見落としがちなのが、防音性や他の住人の様子、女性の場合は防犯対策で、これらは不動産屋のホームページにも記載が無く、営業マンもよほどのことでなければ積極的に教えてくれることはありません。問題があることを知らずに入居し、後で思わぬトラブルに繋がることになるのは避けたいものです。
そこで今回は、物件を決める前に是非チェックしておきたい、ご近所トラブル回避のポイントについてご紹介します。
騒音トラブルを避けるためのチェックポイント
マンションやアパートでは、多少の生活音や騒音はつきものとは言え、もっとも隣人トラブルに発展しやすく、ストレスの原因にもなりやすい問題です。
自分は気にしないから大丈夫と思っていても、隣人や上下階の住人に音に対して神経質な人がいれば、クレームを受ける立場になってしまうこともあります。気をつけていても構造上どうしても音が響きやすい物件もあるので、事前に防音性についてチェックしておきたいものです。不動産屋の営業マンが教えてくれない点もあるので、内見(賃貸物件の見学)の時に下記のことについてチェックしてみましょう。
①周辺の様子
子どもが遊べる公園があるか、同じ建物に子どもがいるかどうか(駐輪場の三輪車や子供用自転車などの有無、駐車場の車の「赤ちゃんが乗っています」ステッカーなどで分かることもあります)をそれとなくチェックしてみましょう。
もし自分も子どもと同居していれば、ある程度の騒音はお互い様で済ませられることが多いでしょう。そうで無い場合、子どもの声や足音などが気になる場合は要チェックです。どうしても避けたい場合は、子ども不可の単身者向け物件を探しましょう。
②音を気にするなら角部屋がよい
家賃は少し高く設定されますが、片側にしか隣接する部屋がないというのは、大きな魅力です。さらに上の階の物音を気にする人であれば最上階の角部屋、自分の出す物音が他の家に響かないか気になる場合は1階の角部屋を選ぶと良いでしょう。
③窓や玄関ドアの遮音性
特に線路や交通量の多い道路などが近くにある場合、窓を閉めたときにどのくらい音が遮断されるかが重要です。可能であれば、時間帯を変えて昼間と夜にそれぞれ1回ずつは内見してチェックしておきたいものです。
④壁の防音性
賃貸物件の構造としては主に鉄筋、鉄骨、木造の3つの種類に分けられますが、残念ながら分譲マンションなどの物件とは違って、賃貸物件の場合は完全に防音効果のある建物というのはほとんどありません。とはいえ、その3つの中であれば、鉄筋コンクリート造>鉄骨>木造の順に防音効果があると考えられます。特に古い木造の場合は、隣だけでなく上下の物音も通しやすいので、要注意です。最低限、鉄骨の物件を選ぶようにしましょう。
ただし、もっとも音を通しにくい鉄筋コンクリート造であっても、構造的に音が響きやすい物件もあります。こういった物件を見抜くためには、営業マンはあまり良い顔をしませんが、内見の際に壁を叩いて音を聞いてみることをおすすめします。叩く壁は隣との境界の壁です(窓やベランダなどのある側の壁は、もともと薄く作られているので判断材料にはなりません)。
遮音性の高い厚い壁であれば重低音となり、音もそこまで響きません。もしもコンコンという音が響くようであれば、壁が薄く、隣の壁との間がほとんど空洞になっている可能性があります。この場合、生活音が隣に漏れやすいので要注意です。こちらも時間帯を変えて、上下や隣の住人がいる時間帯に、どのくらい音が聞こえるのかを内見で知っておくとよいでしょう。
住人の質はゴミ置き場で分かる!?
マンションによっては、敷地内にゴミステーションが設置されているところがあります。曜日によって出せるゴミの種類が決められているところもあれば、24時間いつでも分別して出せるところもあります。
内見でも、自分で下見に行ったときでも良いので、このゴミステーションの様子を確認しておきましょう。きちんと管理されていれば安心ですが、もしも荒れていた場合は要注意です。
また、郵便受けなども、郵便物があふれていたり、周辺にいらないダイレクトメールが捨てられていたりする場合は気をつけた方がよいでしょう。郵便物があふれているポストが多ければ、留守がちな住人が多いということ。空き巣狙いなど、泥棒に目をつけられやすい物件です。ダイレクトメールやチラシが散乱しているのは、住人のマナーの悪さや、管理が行き届いていないことを表わしています。
さらに、廊下などの共有スペースに、ゴミや不要品がごちゃごちゃと置かれていたりする場合は、完全にアウトです。ゴミは臭いや見た目の問題だけでなく、害虫発生の原因にもなります。いくら自分が衛生的な生活をしていても、こういう住人がいる限り、外から部屋の中にどんどん虫が侵入してきます。冬の間に引っ越しをするとしばらく気がつかないかもしれませんが、夏場になると色んな虫が発生して困ることになるので、これらのポイントは絶対に見落とさないように気をつけましょう。
また、本来は共益費を払って管理会社や清掃業者などが環境整備をしてくれているはずの物件であればさらに問題です。もしも入居後に何かトラブルがあっても、対応してくれない可能性が大です。
一人暮らしの女性が気をつけたいポイント
1階を避けることはもちろん、周辺に人通りがあるか、街灯は多いかなど、駅などから自宅までの道が安全かどうかも考慮しましょう。
マンションの設備としては、オートロックかモニター付きの集中インターホンがあるところだと安心です。ただし、裏口から部外者が侵入しやすいような造りになっているところは気をつけましょう。個別の玄関にもドアスコープ、キーチェン、インターホンが備わっているかをチェック。また、オートロックでは無い場合、鍵の交換をしてくれるかどうかも確認してみましょう。
さらに安全性を求めるなら、管理人や大家さんが常駐しているか、近くに住んでいるところだと安心ですね。
さいごに
いかがでしたか?内見の時はどうしても内装や間取りにばかり気を取られがちですが、こういったポイントに気をつけることで、入居後もトラブル無く安心して住める部屋が見つかります。最低限でも、壁の音とゴミ置き場、郵便受けの状態を見るだけで、大抵のトラブル原因は回避できるので、是非、チェックしてみてくださいね。