内覧のコツは、パソコンや情報誌などで物件情報を眺めるだけではわからない(現地に行ってみないとわからない)ポイントをしっかり見ることにあります。入居してから「こんなはずじゃなかった…」なんてガッカリしないためにも、間取り図や写真を見ただけで契約せず、自分の目でしっかりと部屋を確認しておきましょう。
上京など遠方からの引越しを検討している方は、時間も限られているでしょうし、重要なポイントだけでも、なるべく効率よくチェックしたいですよね。
今回はお部屋の内覧をする際に準備しておくことや内覧のコツ、注意点などについてまとめてみました。
内覧までにしておくこと、準備しておくこと
不動産会社に訪問する際は、前もって必ず来店する日時を連絡し、条件をしっかりと伝えておくとスムーズです。なお、可能であれば午前中に来店予約を入れる方が、ゆっくりと話を聞いてもらいやすいです。内覧する日が決まったら、下記の物を用意しましょう。
筆記用具
人の記憶というのは案外頼りない物です。特に数件まとめて内覧した場合は、1件ずつの印象が薄れてしまうこともあります。気になった部分はすぐメモを出来るように、筆記用具を、また室内の写真をスマホやデジカメなどで撮っておくと、後から思い出しやすいです。
メジャー(100均で売られているような物で十分です)
当日使うだけで無く、自分の持っている大型の家電や家具のサイズをあらかじめ測っておくのにも使います。
間取り図のコピー
実際の部屋で見比べるのに使います。コンセントの位置や、家具を配置したい場所のサイズを書き込むのにも便利です。
スリッパ
空き室期間が長いと、意外とホコリなどで汚れていたりします。靴下やストッキングが汚れないように、スリッパを持参しましょう。
チェックリスト
後でご紹介するチェックポイントや、自分でここだけはこだわりたいというポイントがあれば、リストにしておきましょう。当日、それを見ながら部屋を確認するとスムーズです。
あとは、方角を確認するために方位磁石があると便利です(スマートフォンのアプリをダウンロードしておくのでもOKです)。
内覧ではここをチェック!
内覧で良い部屋を見つけるコツは、実際に自分がその部屋に住んで生活している様子をなるべくリアルに想像してみることです。家具や家電はどこに置くのか、朝起きて寝るまで、部屋の中をどう移動して、どう過ごすのか想像すると、思いがけないポイントに気づけますよ。
また、一般的に必ず見ておいた方がよい、重要なチェックポイントについて、まとめてみましたので参考にしてみてください。
◎日当たり
日差しは入るか、明るいかどうかチェックしましょう。また、向きによって日の当たる時間帯は違います。南向きが最も明るいですが、周りに建物があると遮られてしまうこともあるので、実際に現場での確認が必要です。
◎各部屋の広さ
あらかじめ測っておいたベッドやソファなどの家具のサイズを元に、「ここにベッドを置くと、こんな感じかな」とイメージしてみましょう。
◎窓、バルコニー、ドア
周りの景色、騒音などを確認するとともに、窓やバルコニーの様子、ドアの開け閉めがスムーズに出来るかをチェックしましょう。向かい側など周りにすぐ建物がある場合は、プライバシー面が守られているかどうかにも注意しましょう。
◎コンセントの数と位置
特に冷蔵庫や洗濯機などの大型家電を置く場所は、配線にも注意しましょう。
◎収納
あらかじめ、どんなものをどのくらい収納するかイメージしながら確認します。
◎設備
コンロ、エアコン、照明などの設備はあるかどうかを確認します。図面などに情報として掲載されていない場合もあります。特にエアコン、照明器具は自分で取り付けなければいけないことが多いので注意しましょう。
◎汚れや傷など
壁や床などの目立つ汚れや傷などに気づいた場合は、その場で指摘しておくとよいでしょう。入居を検討しているのであれば、事前に直してもらえるかもしれません。
◎音、におい
写真や図面からではわからないポイントです。上の階や隣の部屋の生活音が聞こえる、変な臭いがするなど、内見中に違和感を感じたポイントは必ずメモしておきましょう。
内覧時に質問しておきたいポイント
実際に部屋の中を見ていても、分からない部分というのはあります。せっかくその場に不動産会社の営業マンが立ち会ってくれているので、気になる点については遠慮せずに質問しておきましょう。ちなみに、デメリットに思えるポイントも隠さずに教えてくれる営業マンは、とても信頼出来ます。
≪質問しておくと良いポイント≫
他の入居者がどういう人たちなのか
例えば、単身者や学生、小さい子どものいる家庭、老夫婦など、色んな世帯があるかと思いますが、一般的には自分の生活スタイルに近い方が多い物件ほど、住みやすいと言えるでしょう。音が気になる方は、外国人や学生、子どものいる家庭がいるところは騒音トラブルに巻き込まれやすいので注意が必要です。
前の入居者の退去理由
よほどの何かのトラブルが原因でなければ普通にさらっと教えてくれるかと思います。例えば「長く住まれていたけど転勤で」などの理由だと、こちらも安心して住めそうですね。
周辺の情報
その地域の不動産会社であれば、どこにどんなお店があるなど、現地の情報にも詳しいでしょう。実際に住む上で、便利な情報を得られるかもしれません。
さいごに
内覧を終えて、借りたいなという部屋がある程度絞られたら、いよいよ最終決定をしますが、引っ越しまで時間がない場合は別として、できれば一度持ち帰ってじっくり検討してみましょう。不動産会社から即決を進められることも多いかと思いますが、冷静に考えると現地では気づかなかったポイントが見えてくることもあります。今後の生活をする大切な場所ですから、後悔の無いように焦らず決めましょう。