知っておきたい賃貸契約金の相場と支払う時期

いろいろな物件を見に行き、気に入った物件が見つかったあなた。いよいよ申し込みや契約に向けて話を進めるにあたって、知っておきたいのが初期費用についての情報では無いでしょうか。もちろん、地域や慣習、不動産会社によって考え方やルールが異なることもあるかもしれませんが、どのタイミングでいくら支払うのか、だいたいの目安だけでもわかっていると安心ですよね。また、賃貸物件の契約時には、色々なお金の支払いが発生します。それぞれが誰にどういう目的で支払うのかも是非知っておきたいものです。

今回は物件探しの際に知っておいて頂きたい、賃貸の契約金について詳しく解説していきます。

そもそも「契約金」ってどういうお金のこと?

「契約金」というのは、賃貸物件を契約する上でかかる初期費用の総称で、たいていの場合は主に下記のような種類に分けられます。

①敷金(関西では保証金とも呼ぶ)
敷金は、万が一入居中に家賃を滞納した場合や、部屋を退去する際に原状回復するために必要な修繕費として充てられる、大家さんにとっては保険のようなもので、入居時に納めることになっています。家賃の滞納や、部屋を不注意で汚したり壊したりしなければ、大部分が退去時に戻ります。
相場としては、一般的には家賃の2ヶ月分くらいですが、物件によっては3ヶ月や1ヶ月というところもあります。なお、敷金無しの物件もありますが、代わりにクリーニング代や保証会社に保証料を支払う方式への加入を求められることがほとんどなので、一概にお得とは言えません。

②礼金(関西では敷引・解約引きとも呼ぶ)
大家さんに「入居させてくれてありがとう」という感謝を込めて支払うお金のことです。このお金は戻ってくることはありません。
ちなみに、関西でよく見かける「敷引金・解約引き」というのは、敷金・保証金のうち、退去時に借主へ返還されないお金のことを示します。敷金の場合は「敷引金」、保証金の場合は「解約引き」と呼ばれ、基本的にはどちらも同じものです。敷金や保証金の中から、退去時にどのくらいの割合で引かれるかは契約書に明記されていますので、よく確認しておきましょう。その引かれた分のお金は部屋の原状回復に充てられますが、部屋に極度の汚れや破壊された部分があった場合は、解約引きとは別に費用を請求されるので気をつけましょう。また、住んだ年数によって戻ってくる金額が変わる「敷引特約」が記載されている場合もあるので、契約時にしっかりと確認しておきましょう。
なお、礼金は一般的には1~2ヶ月分が相場となっています。

③仲介手数料
部屋を紹介してくれた不動産会社に、成果報酬として支払うお金のことです。(不動産業者が自社で所有している物件を借りる場合は、仲介手数料はかかりません。)だいたいの目安の金額は最大で家賃の1ヶ月分くらいです。同じ物件を複数の不動産会社が仲介していることもあり、仲介手数料の安さで不動産会社を選ぶというのも一つのポイントです。

④日割り家賃・前家賃
日割り家賃は入居した月の日数分の家賃、前家賃は契約した翌月1ヶ月分の家賃のことを指します。例えば4月16日に入居した場合、残り15日分の家賃と、翌5月の1ヶ月分の家賃を合わせて契約時に支払う必要があります。

⑤鍵交換費用
前の入居者が使用していた鍵を、新しい入居者が使用する鍵に交換する費用のことです。前の入居者の鍵と同じで使い回しだと、安全面で不安ですよね。鍵の費用の相場はおよそ15,000円前後です。

⑥保証会社利用料
保証人がいない場合、代行で保証してくれるサービスです。また、敷金が無い代わりに保証会社の利用を義務づけられるケースもあります。
家賃1ヶ月未満くらいが相場ですが、家賃の滞納が無く部屋をきれいに使っていても、敷金と違って一部が返金されることはありません。

⑦保険料(火災保険など)
火事や落雷で燃えてしまった建物や家具の補償をしてくれる保険の費用のことで、損害保険会社に支払うお金です。ほとんどの賃貸物件で加入が義務付けられています。相場は約20,000円前後です。

契約金(初期費用)は値下げ交渉できる?

賃貸物件を借りる際に「毎月の家賃もこれくらいだったら支払えるかな」と賃料の安い物件を探したものの、いざ借りようと思うと、初期費用が結構高くついて大変!少しでも安く済ませられないかなと誰しも思います。新築や駅近の人気物件の場合は値下げが難しいですが、そうで無い場合は駄目で元々、一応交渉してみる価値はあります。
交渉と言っても、直接大家さんと話をするわけではなく、そこは交渉のプロでもある不動産会社の営業マンに任せましょう。

一番、値下げしてもらえる可能性があるのは「礼金」です。家賃を交渉してみてもよいかもしれませんが、大家さんとしては現在の他の住人に「うちも家賃を安くしてほしい」と言われてしまう可能性があるため、難色を示されることもあります。運良く値下げしてもらった場合は、うっかりと他の住人に家賃について話さないように気をつけたいものです。
礼金も家賃も難しいと言われた場合、設備面で交渉するというのも一つの手です。例えば知り合いのマンションのオーナーの話では、家賃の値下げは相場ぎりぎりなので難しいが、築年数がそれなりに経っているため、「トイレを最新のウォシュレットつきの便座に交換する」や「エアコンを設置する」などの条件で入居してもらえるなら、それらを検討するとのことでした。設備を新しくする費用はかかるものの、数ヶ月も空き部屋が続くよりは、とにかく入居者を確保したい!」というのが本音だそうなので、一つくらいの要望なら聞き入れてもらえるかもしれません。

さいごに

いかがでしたか?賃貸物件を契約する際には、前もってかかる費用を計算しておき、余裕をもって準備しておきましょう。あと、今回ご紹介した初期費用以外に、引っ越し費用や家具など生活に必要なものを揃えるお金もいるので、お忘れ無く。引っ越しの料金は距離や荷物の量でも変わってくるので、まずはこの機会に要らない物の整理から始めてみるとよいかもしれませんね。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク