いくら気に入った物件でも、不動産会社で手渡される間取り図や物件情報を見ただけで契約を決めてしまうのは後々トラブルの原因になりがちです。実際に行ってみないとわからないことも色々あるので、ぜひ内見(見学)をしてから決定しましょう。
今回は内見に必要な持ち物や時間、チェックしておきたいポイントについてご紹介します。
内見にはどのくらいの時間がかかるの?
気になる物件が見つかったら、不動産会社に内見を依頼しましょう。そうすれば担当の営業マンが、見学可能な時間や見に行く順番を段取りしてくれます。当日いきなり行けるとは限らないので、日程には余裕を持って相談しましょう。
基本的に内見は不動産会社に何度お願いしても大丈夫です。「何件も回ってもらって申し訳ない」といった心配は無用ですよ。
ちなみに、不動産会社側としてはだいたい1度に3件くらいを目安として物件を紹介しています。あなたが気になっている物件以外に、その条件に似た物件や、おすすめの物件といった順番に内見を提案されることがあります。
内見にかかる時間は1ヵ所につき30分から1時間はみておきましょう。そのため、だいたい1日に3~4件が限度になります。
もっと回ることも可能ですが、あまり一度にたくさん見ても、それぞれの物件の印象があやふやになったり、最後の方の物件を見に行く時間が夕方になったりで、日当たりなどの情報を正確に見ることが出来なくなるので、おすすめできません。
内見に持って行きたい持ち物
内見へ行くときは、以下の物を持って行きましょう。
・筆記用具(最低限、ボールペンとメモ帳くらいはあるとよいでしょう)
・コンパス(スマホのアプリでも可)
・デジタルカメラ(携帯・スマホのカメラでも可)
・メジャー
・図面(現地で見比べるために、不動産会社からコピーをもらっておきましょう)
・スリッパ(意外に足が汚れます。不動産会社で用意してくれる場合もあります)
帰宅後に記憶の整理ができるよう各部屋の印象や部屋の方角をメモし、撮影もします。ソファやベッドなどの家具や冷蔵庫など大型の持ち物のサイズはあらかじめ測っておき、現地に設置可能かメジャーで確認してみましょう。家具や家電をこれから買うという場合も、置きたい場所のサイズを測ってメモしておくと、後で役に立ちます。
内見ではここをチェック!
特に見ておきたいポイントについてまとめてみました。
最低限のチェックポイントとして、以下の点を確認すると安心です。
◎セキュリティ
オートロックやモニター付インターホン付きで設備的なセキュリティが万全でも、建物の構造的に心配なケースもあります。住人以外が侵入しやすい場所は無いかチェックしておきましょう。
◎共用設備やスペースの様子
自転車置き場や集合ポスト、廊下、ゴミ捨て場など、共有部の様子から、住人のマナーと管理体制を同時にチェックできます。みんなが使う場所が汚れている場合は、マナーの守れない住人とのトラブルの予感も。
◎陽当たり
良好と書かれていても、実際には1日で1時間しか陽が当たらないこともあります。気になる物件であれば、時間帯を変えて最低2回は見ておきたいものです。
◎騒音
壁・床・天井の遮音性や、周辺道路や施設の音や人の声が気にならないかをチェックさします。こちらも時間帯によって変わる場合もあるので、気になる場合は日中と夕方以降の最低2回くらいはチェックするとよいでしょう。
◎携帯電話の電波状況
是非とも携帯電話端末をONにして、電波状況を確認してください。意外と、電波状況の良くない物件は存在します。携帯会社によって電波状況が異なることもあり、不動産会社や家主さんも気がついていないケースも多いです。
◎収納スペースの確認
見取り図で見ていても、分かりづらいものです。実際にどのくらいの荷物が入りそうか見ておきましょう。
◎家電や家電を置く場所の面積
特に冷蔵庫や洗濯機、ベッドなど、大きい家電や家具は必ずスペースの確認をしておきましょう。あと、引っ越しなどで搬入する際に玄関や廊下などを通れそうかも見ておきましょう。
◎コンセントの数と位置
意外と見落としがちです。入居後に不便だからと言って増設は難しいので、見学の時に見ておきましょう。
◎部屋の汚れ、傷、故障箇所など
ドアや窓がスムーズに開け閉めできない、結露がひどい、壁紙が汚れている、フローリングに目立つ傷があるなど、気になる部分があれば営業マンに伝えましょう。「この汚れが無ければ住むのだけど」という場合は、入居前に修理してくれる場合もあります。
さいごに
見取り図や物件情報の内容と、実際の賃貸物件にはギャップがあるものですから、やはり自分の目で確かめるのが一番ですね。特に、写真なんかも基本的にとてもよく見えるように撮られていますからね。「え?本当にこの物件?」という事も多々あります。
実際に内見してみて、チェックポイントをクリア出来たら、あとはその空間での朝起きてから夜寝るまでの生活をシミュレーションしてみましょう。お風呂にゆっくり足を伸ばして入れそうかも、人によってはとても重要なポイントだったりしますよ。